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ナチュラルローソンにて

こないだ行った「そしがや温泉21」の帰り、荻窪近辺にあるナチュラルローソンに寄りました。

ちょこっとコーコク

夜12時半くらいだったので店内にも客はあまりいません。
コンビニに入ると多くの人がそうするように、その時のボクもごく自然に雑誌売り場の方へ向かいました。
誰か脱いでないかなくらい軽い気持ちでFLASHやらの週刊誌をパラリパラリとめくっていると、隅の方で中学生くらいの女の子がマンガを立ち読みをしていることに気付きました。いや、わざわざ気に留めるほどの人物ではありません。ほとんど風景です。普通に立ち読みをしているだけでした。

と、ある瞬間、ボクはその女の子の方角で何やら邪悪な気配を感じ取ってしまいました。
その女の子は片方の肩にかけた小さいリュックの中をごそごそと触ってます。
しかも、こちらの方に背を向けるようにして、かなりコソコソとした感じなのです。
とっさ思いが巡ります。
「万引きか!?」
ボクは胸の高鳴りを抑えつつ、それとはなくその女の子に注目しました。
今どき珍しいくらい普通の黒髪のショートカット。Tシャツにやや太めのズボンです。顔はよく見えません。
しばし注意を払っていたのですが、彼女は今さっきの不穏な動きとは打って変わり、あまりにも平静になってしまいました。そんなことよりもとにかくマンガに夢中なのです。

その様子を見て、マンガ読んでいたらリュックに入っていた携帯にメールか何かが来てゴソゴソやっていたのを、ボクが勝手に勘違いしたんだなと思いました。
ボクは観察を終了させ、彼女の後ろを通ってジュースなどの方へ向かいました。

するとそのタイミングを見計らったかのように、女の子は再びリュックに手を入れます。その所作は決して健全なものではありません。再度ボクは確信しました。
「やるな...」
ボクはその時が訪れるのを待ちながら、どう対応すべきか考えていました。
リュックに入れてる手とは別の手は相変わらずマンガ本を持っています。何のマンガかはわかりませんが、もう半分くらい読んでるようです。どうしてあそこまで読んだものを万引きしようというのでしょう。犯罪など犯さずに読んで帰れと言いたいくらいです。

しかし、次の瞬間、ボクは想像以上にショッキングなシーンを見ることになりました。
彼女はリュックへは何も入れません。
出したのです。
なんと、おにぎりを。
そして、パクリ。

そうなのです。彼女がリュックの中でゴソゴソやっていたのは、コンビニおにぎりのビニールを剥いでいたからのようなのです。
これにはかなり驚かされました。
現代ではコンビニで立ち読みしながら、おにぎりを喰らう娘が存在するのか。
しかし同時に少し安堵もあります。
そうかそうか、彼女はお腹が空いただけなのだ、ちょっとおにぎり食べて、そのマンガをここで読破してしまいたいだけなのだ。決してお行儀はよくないが、万引きよりかはいい。
変な目で見て悪かったよ。

カルチャーショックを感じながらも、ボクは少し落ち着きを取り戻し、自分の買い物を進めました。
ふと、このナチュラルローンは普通のコンビニとは微妙に商品陳列のレイアウトが違っているのに気付きます。入り口すぐにパンが売ってたり、雑誌売り場の背中は生活雑貨だとばかり思っていたら、生鮮食品だったりします。

ん・・・・まてよ。

依然として、マンガを読み続けている彼女のすぐ近くには、なんと、おにぎりが売っているではありませんか。
ま、まさか!! 盗み喰いなのか!?

あぁぁぁ、神様、真実を教えてください。

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