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タヒチ漫遊記・11 「コーラルガーデンへの道」

ボラボラ旅行が決まった時、どうにも期待していたのはシュノーケリングです。
大昔、ハワイのハナウマベイというところでシュノーケリングをした時、
海に潜ると魚がたくさん泳いでいた」という本来当たり前でありながらも、実際はあまり縁のない光景を目にしてしまい、以来、チャンスあればまたああいう体験がしたいと思っていました。
ボラボラにもそんなところがあるに違いないと調べてみると、どうも「コーラルガーデン」なる奇跡的にきれいなシュノーケリングスポットがあるという話なのです。それも滞在ホテルであるマイタイ・ポリネシアの方面。ガイド本にはコーラルガーデン情報は一切載っていませんでしたが、とにかくタクシーで行けるようなところらしいのです。

ちょこっとコーコク

前回、ホテルにチェックインした翌日に現地のコーディネーターから連絡があった話は書きました。
ボクらが無事に着いてるかの確認の連絡ですね。
その時にレストランのシステムと、もうひとつ尋ねてみたことがあります。
「コーラルガーデンってどうやって行くんですか?」
すると、電話口のその人は、「鮫の餌付けのオプションツアーに参加すると、そのランチタイム前後にコーラルガーデンに滞在できる時間があるので、それに参加することをオススメします」と言ってきました。
話にならん
そりゃ鮫の餌付けも楽しいでしょうけど、ボクとしては昼休みのオマケとしてコーラルガーデンに行きたいのではなく、どっぷりメインで行きたいのです。それに、その提案されたツアーの代金も結構な額です。

そこで、得意のデタラメイングリッシュを引っさげて、フロントの方へ話をしに行きました。

その日フロントにいたのはチェックイン時に出迎えてくれたオバチャンではなく、感じのマイルドな若めのオッサンです。この人もまたどことなくオカマっぽい感じ。
ボクが念仏のように「コーラルガーデン」だとか「タクシー」だとかの言葉を繰り返すと、「オーケィ』とばかりに、段取り良く手続きを進めてくれました。思っていたよりスムーズ。午前9時に出発して、このホテルに午後3時くらいに戻ってきたいことを伝えてみると、翌朝時間になったらフロントに来るように言われました。やはりタクシーで送迎があるようです。このタクシーの正確な金額は失念してしまったのですが、ツアー参加費の数分の一くらいの現実的な額でした。

さて当日朝、朝食すませると、あとはフロントで待っていれば迎えに来てくれる段取りなのですが、そのコーラルガーデンは無人に近いモツの傍らしいので、何か食べ物を持っていかないとなりません。
つまり弁当。
どうしたものかと思いつつ、ホテルだから何か作ってくれるだろと思い、モーニングのレストランにいた給仕のオバチャンに「ランチボックス」を頼んでみました。
ところが、発音が悪いのか表現が違ったのか、かなり困った顔で対応されます。
首を傾げて、もうひとりの給仕のオネーチャンと何やらヒソヒソ。
こちらもうほとんどジェスチャーで伝達を続けていると、「(もしかして)ピクニック?」と感づいてくれました。
そうそうピクニックだ。
かなり苦戦しましたが、9時までに二人分のお弁当を用意してくれることになりました。

9時ちょい前になり、朝食のレストランのところへ行ってみると、さっきいたオネーチャンがランチボックスを用意していてくれました。ペットボトル1本と。口がヒモで結ばれているビニール袋とをボンッと渡されました。
ワクワクさせる適当さです。

お弁当も手に入って、ご機嫌でタクシーを待っていたわけですが、
ふと気づくと、フロントには幾つかグループが、ボクらと同じように何かを待っています。
老夫婦のフルムーンぽい二人や、アメリカ人っぽいハネムーナー、最新のiPodを一人で聴いてる南国系の若者、どこか欧州系の親子連れ、いろんな人種のいろんなグループがどこかへ行くような準備をして待機しています。
前日ボクがフロントに伝えた出発時間はあくまでボクの自由で決めた時間だったので、乗合タクシーにしてはウマイこと時間が合うなぁなんて考えていたところ、
ふいにワンボックス型のタクシーが到着しました。

そして中から、スキンヘッドでサングラスを後ろ前にかけ、なんとなくジェットスキーでも得意そうな若者が降りてきました。
つたつたとフロントの方へ来たので、ボクも彼に歩み寄り、コーラルガーデンを希望していることを伝えました。するとそのスキンヘッドは細かく2、3うなずくと、また別のグループのところで色々と確認をはじめました。
よし、と荷物を持ち、車に乗り込む準備をしていると、
そのスキンヘッドはボクら以外のグループだけを車に案内し、一瞬ボクに悲しい目を見せつつも、そのまま立ち去ってしまいました。
あれ?なんて思っているうちに、そのワンボックスタクシーは何処へと走り出してしまったのです。
あれれ。
約束の時間はもう過ぎてます。
ん〜。

と、その時、フロントにまだ残っている人物が目に留まりました。
髪の毛を後ろで結んだ長身の若者が、なんか呑気にiPod聴いています。
さっきから居た若者です。
「まさか彼か」なんて思った瞬間、向こうからこちらへゆっくりと歩み寄ってきました。
そしてその若者、iPodのイヤフォンを外しつつ、こう言うのです。
「コーラルガーデン?」
ボクは、「はい、そうです。連れてってください」とぱかりに首をタテにふりました。

iPodマンに付いていくと、なんとホテル敷地内の桟橋へ向かいはじめました。
そうなのです。
ホテルに直でボートが着けられていたのです。
これかタクシーって。
そうかこれがモツ・タクシーってやつなんですね。
モツ=小島、のタクシーですから、よく考えればわかることだったのですが、タクシーって言うから車だとばかり思っていました。

なにはともあれ、これでコーラルガーデンに行けるのです。
(つづく)

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