42.195km走破までの道のり
マラソン素人であるボクが、いかにして当日を向かえたのか。
ぷらぷらと8月
東京マラソン2008に応募してみたのが2007年の8月です。
まだ当選するかどうかもわからないということもあり、かなり軽いノリでした。
2、3日おきに近所をプラプラと走るという感じです。
本当に適当に走り回って、「あ〜ちかれた」みたいな頃、ほどほどタイミングをみて止めてしまいます。
そんな練習開始でした。
チンタラと9月
まだ適当です。
ただ、近所の公園で「1週600m」という場所があったので、そこを走り回るようなことを始めてみました。
そこで5週つまり3kmを目標に。
ところが、ここの時点での疲労度の比較で、前月まで、いやこれまでの人生のランニングでも、いかに走ってなかったかを自覚するようになります。
最初に3kmを走りきった時は『吐きそう』になりました。
これまでの「走った」は2km前後だったのだと思います。
決意の10月
10月に入ってすぐの頃、ついに東京マラソン2008の参加当選の通知メールが届きます。
嬉しい反面、本気でマズイと思いました。
今のペースでは42.195kmなんぞ夢のまた夢です。
この頃で連続走行は30分間くらい、つまり5km程度しか走れていません。
そこで2月の大会まで、自分である程度の目標を置くことにします。
10月中・・・とりあえず、なるべく連日5km、そしてなんとか1度は10kmは走ってみよう。
11月中・・・15kmは走れるようになろう。
12月中・・・ハーフは走れるようになろう。
1月中・・・30kmは走れるようになろう。
そして練習のお供として、NIKE+というものを導入してみました。
例のiPodと連動させるやつです。
もともとワイフがiPod nanoを所有していたので、それを略奪し、「Sport kit」(iPodに取り付けるセンサーがセットになったもの)を購入。
同時に、ナイキ+に対応していて本番でも使えるようなランニングシューズを買うことにしました。
シューズですが、「Air Zoom RS +」というのが良さそうだと店頭でチェックしてはみたのですが、いざ買おうと思うとイマイチ好きな色がありません。そこで、久しぶりに「NIKE iD」で注文しました。色味は、とりあえず『ソフトバンクカラー』でいいかって感じで、あまり深く考えず決定。
それと、半分「試しに」みたいな考えだったのですが、以前から右足だけキツク感じることが多かったので、0.5cmだけ大きいものを注文してみました。(NIKE iDの一部モデルはこれができるのです)
オーダーものですから到着まで少し時間がかかります。
それまではセンサーを無理矢理にガムテでへばりつけての使用しました。
さて、そうやって導入成功したナイキ+ですが、
これがまた、苦行だった練習を劇的に改善するものでした。
最初に目標の『距離』やら『タイム』やらをセットし、ヘッドフォンで音楽聴きながら走り出すと、音楽の途中で「5km経過です」みたいなアナウンスをしてくれます。つまり、距離を気にせずにどこでも自由に走れるわけです。
凄い。
凄いけど、精度はどうなのかなぁと、これまで走っていた公園のところで試してみると、結構ちゃんとしていのす。
ナイスナイス。
ワークアウトを終了すると、時間、ペース、消費カロリーまでわかり、パソコンに接続すると自動的にデータをアップロードし、ランニングの結果のグラフなんかも生成してくれるのです。
ということで、以降はiPodとナイキのシューズは練習の時に必となっていきました。
また、補足的こんなサービスも利用しました。
■キョリ測
http://www.mapion.co.jp/route/
ネット上の地図で、ざっくりとした距離がわかるので、あらかじめ目標距離のコースを作っておけます。
走り込みの11月
いよいよ寒くなってきます。
当日の2月はもっともっと寒いわけですから、服装への意識も必要ですし、やっぱり寒さ自体にも慣れないとなりません。
と、この頃に注文していたAir Zoom RS +が届きました。
右だけ0.5cm大きいものという試み、これが大正解で、かなり快適になってしまいました。
しかも、軽さとかクッション性とか、やはりジョギングに特化したモデルだけあって、非常に走りやすい感じがしました。
NIKE+でのタイムでは、この靴導入の前と後とでは、1kmあたり30秒〜50秒近く違ったのです。
ウソみたいに効果がありました。
そうなってくると、あとは本人の力をどんどん付けなくてはなりません。
当初、5kmというのを目標に、連日走り続けていたせいか、やがて5km以上を走ろうとする際も5kmを超えた途端に精神的にかなり一杯一杯になる傾向が見えてきました。自分の中で5kmに壁を作っている感じです。はじめての10km挑戦の時はかなり根性を使いました。
しかし、もう10kmくらいで停滞してはいられませんので、少しずつ12kmにしたり、13kmにしたりしつつを繰り返し、ある週末に15kmまでなんとか止まらずに走れるようになりました。
走っていくうちに感じるのですが、走る距離を前回よりも短くすると、能力も後退したような不安にかられます。やはり基礎的な部分でまだランナーでないので、「何km走ったことがあるという思い出」だけが頼みの綱なのでしょう。なので、前回に10km走ったら、次ぎ8kmとかにしてしまわないよう、最低でも前回と同じ距離は走るように心がけました。
コンスタントに10km以上走るようになると、だんだん連日走るのが難しくなります。筋肉痛を引きずってしまい、タイムが落ちていく一方なのです。1、2日、時には3日は空けるようになりました。
また、それくらい走るようになって感じたのは腹ぺこ感。
仕事から帰って、そのまま走りに行ったのではぺこぺこでヘトヘトになってしまいます。
何かしら口にしてから走っても、腹ぺこになりながら帰宅するなんてしょっちゅうなので、あそこで食べないで我慢できたら激ヤセするんじゃないですかね。
それから、これホント深刻なのですが、
ちょっと長い距離を走り続けると、一般的に「乳首」と呼ばれる部位が擦れて物凄く痛くなるのです。
「もしかして二プレス必要!?」
とも思ったのですが、家に使っていない絆創膏がたくさんあったので、それを貼り付けて代用しました。
一度すると以降は手放せません。
念願のハーフ
そうこうしているうちに12月になります。
いろいろと忙しい中も、せっせと走り続けました。
不思議なもので、15kmくらいだと走った後でも全然元気でいられるようになり、それなりにスタミナがついてきたかなという感じです。
中旬、ついにハーフに挑戦しました。
ボクの住んでいる駒込から、ワイフの実家の綾瀬の方まで往復するとちょうど21kmくらいです。
ワイフの実家にピンポンダッシュして帰ろうと企みつつ走っていたのですが、iPodの「中間地点です」のアナウンスが、家の前までとあまりに開きがあり、雨でかなり体力消耗していたこともあり、残念ながら断念して帰路につきました。疲労もかなり。
しかしハーフ走れたというのは自信になりました。
17kmくらいからタイムは悪くなる一方でしたが、トータルで2時間1分ということらしく、思っていたよりもペース維持できたかなという感じです。
そして調子に乗って、大晦日。
夕方から友達の家に「やれんのか!!」をスカパー観戦しに行く約束があったので、その前に年忘れハーフにアタックしてみました。
昼間走るのすら滅多にやらなかったので、それも兼ねてです。
駒込から有楽町のビックカメラの前まで行って帰ってくると大体ハーフの距離です。
同じように「寒い〜」と感じつつ走り始めたのですが、日差しのせいで次第に暑くなってきます。結局、腕まくりやら、チャック全開やらの状態になってしました。昼と夜では全然違いますね。服装は気をつけないといけないようです。
その大晦日のハーフ挑戦もタイム的に2時間ちょうどくらいで、全くといっていいほど前回と一緒で、なんとなく自信を深めつつ年を越したのです。
トラブルの新年
正月ですから、なんやかんやと走るチャンスがなく、新年走り初めは1月5日の8kmランでした。
それはそれで普通に終わったのですが、翌日からいきなり体調が悪くなり、まんまと風邪を引いてしまったのです。発熱で正月休み最後の日はずっと布団でした。
仕事がはじまり、なんとか動き出してはいたのですが、なかなか体調万全にはなりません。
オマケに物凄く咳が出るようになってしました。
無理しちゃいかんと考え、その週は治癒に専念し、一度木曜日に5kmほど走るだけにしておきました。
そして復調の後押しにと、土曜日に咳止めの薬を出してもらいに病院に行ったのです。
ところがこの日、なんとなく元々体調が悪かったのに加え、朝から軽い頭痛にも悩まされていたのですが、病院から帰った後も、どんどん悪寒+頭痛が悪化していってしまいました。で、ヤバイ行為だと分かっていながらも、その咳止め+諸々の薬を飲んだ数時間後に、解熱系の別の薬を飲んでしまったのです。
ホントもう藁をも掴む思いで飲んでしまったのですが、これがやっぱりマズかった。
1時間ほど経過してから、猛烈な吐き気に見舞われ、結局その日は昼12時くらいから夜8時くらいまで、トイレに行ったり来たり、吐きまくっていました。しかもずーと頭痛に耐えながら。
処方せんしてもらったものをネットで調べたりしてみると、風邪薬と重複するので飲み合せに注意的に記述を発見したり、そう思ってて実はノロウィルスかも、なんて考えてみたり。
もはや別の手段も思いつかなかったので、ひたすらに自然治癒を待ったような感じです。
吐き気などは治まり、ちょっとはマシな体調になってきてからも、そうそうすぐに走り出せません。
なんとなく様子を見つつ、結局気付くと不調のまま1月も半分過ぎてしまいました。
目標としていた30kmランも、イメージしていた日よりもずっとズレ込んで、下旬に近いくらいにやることになってしまいました。
止めときゃよかった30km
さて、自分の勝手に作った「1月中に30km」走るという目標に挑戦する日が来ました。
とりあえず、風邪はなんとなく治ってはいました。
家から戸田の方面へiPod頼りで適当に15km地点から折り返してこようという感じです。
日曜日の午前中で、わりと天気もよかったので最初は気分よく走ってはいたのですが、15kmくらい過ぎて荒川の土手を走っていたら、物凄い風が強くて、予想以上にバテバテになってしまいました。
で、なんとか25km過ぎたくらいで、自販機でスポーツドリンクを買い、はじめて少し「歩いて」しまったのです。そこで屈伸を数回。
で、このあたたりから、自分の右膝が痛いことに気付かされます。
はじめての違和感です。
それでもとりあえず目標に向かって走り続けました。
しかし、体力的にもかなりバテていて、今まで一度だって信号待ちで足を止めたことはなかったのに、赤信号になると率先して足を休め屈伸しています。
ここではじめて、「ハーフ越えると本気でキツイ」のだと知ります。
その後、右膝はどんどん痛くなっていくのですが、とにかく根性でなんとか30kmを走り終えました。
タイムは3時間8分。
途中で自販機寄ったり、さんざっぱら屈伸したりのわりには、タイムは悪くないなぁという印象でした。
フルマラソンの初期のぼんやりとした目標は5時間台。
残り12km、どう考えても2時間はいらないでしょう。
そんな慢心があったかもしれません。
これは故障というものなのか
30km走破というのは、それまでのハーフ挑戦とかとは比べ物にならないくらいの疲労感でした。
ホントに翌日とか足はガチガチ。
痛いなぁと感じていた右膝は、他の部位よりも痛みが強く残っていました。
なので、ここからは身体を休めつつ調子を維持しようという魂胆で過ごしていました。
ところが、さすがに全く走らないのはマズいと、週末に10kmほど走りに行ったら、ほんの6kmくらい走ったところから、痛いのです。右膝が。
足を着く度にズキーンと痛みが走ります。
なんかイヤな痛みです。
これはもっともっと休めないとダメかも。
戦いの月
さて、ついに2月になりました。
日常生活で右膝がどうのこうのと気になる感じのないある日、ちょっとだけ走ってみました。
すると、5kmほど走ったところで、やっぱり痛いではありませんか。
ん〜。
実は東京マラソンの前の週、知人の結婚式に出席する為、広島に行く予定になっていました。
膝の痛みのこともあるので、ここは思いきってマラソンを忘れ、旅の支度やら米林タイムズの準備やらに集中することにして、とにかく少しでもコンデションを戻すことに勤めたのです。
あの調子で走ったって結果は見えてます。
同時に、そろそろ当日のウェアも決定しておかなくてはなりません。
基本的にコスプレするほどの実力がなかったので、何でもない格好で行くつもりだったのですが、ふと手元にホークスのユニホームがあったのを思いだし、それに着て挑むことにしました。ほどほど扮装で、しかもお金がかからなかったので好都合です。
ちなみに、それを見越して靴の色をソフバン色にしたわけではありません。神のお導きです。
検査
広島の弾丸旅行(これについてはコチラ)から戻り、すぐに近所の整形外科へ行きました。
右膝は旅行中も少し違和感を放っています。
レントゲンを撮り、診察を受けると、先生は、「両膝の骨が少し尖ったところがあるので、あんまり競技としてのマラソンは向いてないかもなぁ。楽しむ程度ならいいけど...」なんて言われてしまいました。摩耗が進み、痛みが出る可能性があると。
とりあえず、右膝の現状に関しては具体的な症状名は言われなかったのですが、炎症を鎮める系の軟膏を出してもらいました。
ホントいうと、痛み止めみたいのが欲しかったくらいです。
観念
大会の3日前、事前エントリーをしに「東京マラソンEXPO2008(別ページに詳細)」へ行きました。
手元にゼッケンがくると、もはや根性だけを増幅して挑むしかないと決心が固まります。
休めるだけは休んだつもりなので、あとは当日に膝がどこまでもつか。
しかし、どういう状態になろうと、せっかく抽選に当たったチャンスなわけですから、
なにがなんでも完走したいのです。