iPhone、とりあえずスルーした理由

ついにiPhone発売となりました。
行列なんかも出て、凄いことになってましたね。

多くの知り合いから「買うんでしょ?」と言われていて、もちろんそれなりに検討を進めていて、一度は予約しに行ったりもしたのですが、
結論から言って、とりあえずスルーすることにしちゃいました。

その理由を指数として表してみます。
感覚的に「指数合計100を超えたのでスルー」という感じです。

料金プラン

6月23日にSoftBankから発表されたiPhoneの料金プランはこんな感じです。

ホワイトプラン(i)基本使用料 980円
パケット定額フル 定額料 5,985円
S!ベーシックパック(i)基本料 315円
計 7,280円


とりあえず、「パケット定額フル」の料金はかなり抑え目でした。
それは間違いありません。
他のスマートフォンのXシリーズですと、通常は最大9800円なわけですから、本当にiPhoneだけは特別価格です。
が、ショックなことに、
その「パケット定額フル 5,985円」は定額必須なのです。
つまり、パケット通信をたくさんやろうがやるまいが、iPhoneを所持している限り、常に月7280円はかかるということ。(ここに端末の分割が加わります)
無線LANが使えるところは無線LANで、無線LANの使えないところでは3Gで、というように使い分けて、パケットを抑えたいという使い方はダメってことですね。
こうなってくると何の為に無線LAN付いているというのでしょう。
回線細いSoftBankにしてみれば、無線LANで散らした方がいいような気がするんですけどね。
ま、それじゃ儲からないってことでしょうけど。

維持費がかかりそうだということは、Appleとの契約のごにょごにょがあるのでしょうから、半分覚悟はしていた部分ですが、ボクように移動時にほとんどパケット通信しない人間にはちょっとカサみます。

スルー指数 30

メール

最大の問題と言ってもいいのは、メールです。
タッチパネルで入力しづらいとか、そういったレベルの問題ではなく、機能として覚悟しなくてはならないところがあります。

背景をおさらいすると、
通常SoftBankで「メール」と言われて使われいるのは「MMS」という規格のS!メールです。このMMSは、世界でも比較的使われているものなのですが、3G iPhoneはMMS非対応です。これはかなり不満な仕様なのですが、世界ではSMSという電話番号で送れるメールが、他キャリアへも問題なく使えてしまうので、MMSよりSMSの方がずっと普及してしまっているのです。なのでSMSさえ付いていれば、それなりにメール機能は果たしているという見解なのでしょう。しかしながら、他のスマートフォンにはMMS対応されているのですから、やっぱりiPhoneに装備されていないのは悔やまれるところです。

かねてから3G iPhoneはMMS(S!メール)非対応であると確認できていたのですが、そのままではあまりに不便です。
携帯電話って黙っていてもメールは届くのが常識ですよね。こういうのを「ブッシュメール」というわけですが、MMS非対応ということは、このプッシュメールに対応できていない可能性があったのです。
つまり、モバイルパソコンのように『自分でWEBメールとかを読みにいくスタイル』です。
そんなの使ってられませんよね。
今の日本で、そのを押し通すのは無茶です。
そこでやっぱり日本で発売する際はSoftBankがどうにかしてくれるのではないかという期待がありました。

で、登場したのは、

利用料無料でiPhone 3G専用に提供する、ソフトバンクオリジナルの 受信通知付きメールサービスです。利用者にはXXXX@i.softbank.jp のメールアドレスが付与されます。

という方法。
おわかりになるでしょうか。
@i.softbank.jpってことは、メールアドレスを変更するってことですね。
う〜。
こうやって、メールアドレスを変えなくてはならないってことは、何かしらやむを得ない事情があるのでしょう。
どうもやっぱり、
「メール来ましたよ、読みに行ってください」というような
通知が届くって方式になってしまったようです。
う〜。
IMAPらしいので、もしかすると、iPhone内に受信メールを溜めておけないのかな。

さらには、

3Eメール(i)アドレス宛のメールは、「ただともメール」の対象外です。

てなことにもなっています。
要するにSoftBank同士でのメールも有料ってこと。
無論、iPhone側は「パケット定額フル必須」なわけですから関係ありませんが、もらった方はしっかり課金されてしまうのです。
うちのように、夫婦でSoftBankでこれまで悠々と無料メールを利用していたところでも、片方がiPhoneにしてしまうことでその旨味が激減するのです。
これまで、無料だからこそ送っていたSoftBankの知人相手のしょうもない添付写真とかも慎まないと迷惑なわけです。

スルー指数 60

孤高のUSIMカード

3G携帯の良さの一つに、SIMカードを差し替えることで、対応携帯の中で色々と使い分けることができるというのがありました。 本体が壊れたって、昔の機種でも残っていれば急場をしのぐことだってできるのです。

ところがiPhone、こうきました。

iPhone 3Gは専用USIMになりますので、機種変更(買い増し)の場合、 USIMを専用のものに 切り替える必要があります。なお、専用USIMは、 iPhone 3G以外の機種では利用できません。

専用なのです。
1度iPhoneにしてしまったら、簡単には引き返せないのです。
もちろんメールアドレスもプランも「専用」なのですから、当然っちゃ当然ですが、かなり不自由な印象を受けます。
もしかすると追々、iPhoneのUSIM専用の別の防水端末とかも出してくるかもしれませんがね。

スルー指数 30

その他の戸惑い要素

我慢はできそうだけど、実際には戸惑うところはたくさんありそうです。

電池一体型なので、自分で交換できない

USIMが専用で逃げ場がない中、電池の交換したくなったらどうしたらいいのか。 そのままショップ行きというのもなんか...。
スルー指数 10

携帯サイトは見れない

基本的に見ないけど、銀行サイト等、携帯の方が便利なものもあるにはあるので。
スルー指数 5

BluetoothのA2DPがない

無線でオーディオは飛ばせない。ま、ノイズ多いからなくてもいいけど、手段の1つとしてあってもいいかなと。
スルー指数 7

FLASH、JAVA見れない

定額で使っているという前提の上では、結構ガッカリする場面もあるかも。
スルー指数 15

不在着信ランプなし

当たり前だと思うことがなくなると不便に感じることもあるのかも。
スルー指数 10

外部メモリなし

本体に大きいメモリあるから問題ないのかな。
スルー指数 2

ユーザー辞書なしかも

メール等で文章を書く際、使いがちな言葉や難変換な言葉はユーザー辞書として登録したりしますが、その機能も存在しないかも。
スルー指数 10

コピペ

コピーしたりペーストしたりの機能が思いのほか限定的であるかも。
(2Gの初期ではコピペは完全になしでした)
スルー指数 3

結論

iPhoneを検討する上で、お財布ケータイ、ワンセグ、赤外線、絵文字、みたいな部分ははじめから要素として考えていません。
捨ててます。
なのに、その他で現実的にこうだっらいいのにと思っていた部分で、少しずつ期待ハズレだったことが多かったので、とりあえず「スルー」という結論になりました。

やっぱり総合的にはメールアドレスが変わってしまい、ただともメール対象外というところが一番でしょうか。
これはほとんどMNPするのと同じことなんですよね。
「XXXX@i.softbank.jp」がiPhone専用のアドレスってことはステイタスになるのかもしれませんが、ボク個人的には少し恥ずかしいような気がしてしまっています。
「アドレス変わりました」と連絡することで「iPhoneにしました」と伝えているようなもですからね。
この「みっともなさ」には覚悟が必要ですよ。
どうにかして欲しかった。

また、USIM入れ替え不可ってことは、電池の交換でもしようかって時は、丸々預けるしかないって可能性も高いわけですよね。
こんな機能盛りだくさんの携帯なんですから、電池の消耗劣化が早くなるのは当たり前のことです。
これもきっと不便。

せっかく月額そこそこ貢ぐのに、我慢を強いられるとこが多いような気がします。
いろいろ考えると、
これつまり今は二台目用の携帯なんですよね。
しかし、だったら2年間で20万越えは高い気もします。
iPod touchどころか、Mac Bookでも買えます。もうちょい我慢でMac Book Airも買えます。

とにかく、
ボクは、このままずっとのわけがないと思っているので、
プランの変更、iPhoneのアップデート含め、必ずテコ入れの時期がきます。
さらには、次項に挙げるような状況の変化も起こるかもしれません。
なので今は忍耐が正解だと思っています。

この先に見えること

たった1つの携帯がこれだけ国内の他の携帯を脅かすのですから、ホントに凄い現象ですよね。
日本は携帯の使い勝手の部分で独特の進化を遂げてきたわけですが、このiPhoneという黒船でほんの少しだけ違う世界を知らされるのだと思います。
無駄な機能満載でモッサリしてしまう日本携帯からすると、あまりに潔く見えるかもしれません。
らくらくフォンに近いものすらあります。
別にタッチパネルだとかの表層の部分だけではなく、日本携帯がいろんな影響を受ければいいと思います。もともと技術は高いのですから。

が同時に心配なのは、驚異的に注目を浴びることで逆に物凄い批判も噴出してきてしまうかもしれないところです。
これまで、ほとんどの人がスマートフォンなんて使っていなかったわけですから、スマートフォンというものへの違和感すらすべてiPhoneが引き受けるわけですし。
これまでと色々違う部分、あまりに不便を感じる人が多くて、ホントあっさり「iPhone使えねぇ」とか言い出してしまう人が出てくるような気がしてなりません。

また、爆発的に売れて、もし案外と受け入れられたのならば、それはそれで新しいスタンダートの兆しも見えてきます。
今や当たり前になっている、「パソコンのメールアドレス」「携帯のメールアドレス」の2つの存在が、iPhone普及によって統一化の流れも出てくる可能性もあります。
Appleの提案する「MobileMe」あたりに話が繋がります。

MobileMe
http://www.apple.com/jp/mobileme/

複数のパソコンやiPhoneの情報を同期して、メールはもちろん、アドレス、スケジュールやら写真のアルバムまでも自動的に最新の状態にしちゃおうというサービスで、メールもプッシュメールでiPhoneに届けられるみたいです。
実はこれのが便利だったりもしませんか。
MMS非対応はこのあたりの事情もあるのかもしれませんね。
ただ、このサービスも有料で、年額9,800円。
こういった使い方が普通になるためには越えなくてはならないハードルはいくつかありますが、これはこれでいいかもなぁって思ったりもします。

ボクはiPhoneがバカ売れして、この方向の下地ができる方が嬉しかったりします。

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2008年7月号(2008年7月11日 公開)
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