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湯探訪湯探訪16「そしがや温泉21」

2003年8月20日

世田谷区の祖師ケ谷大蔵です。
わりと昔から名の通ったお風呂で、一応「温泉」。
祖師ケ谷大蔵北口から徒歩だとそんなにかからない場所にあります。館内利用によって70〜140分まで無料の駐車場もありますので車でも行けますが、御存知のとおり世田谷区は屈指の一通エリアなので、道を下調べしておかないと苦戦する可能性もあります。

さて、建物を眼前にしてまず思ったのが「こじまりしてるな」です。建物自体はそこそこサイズのあるものなのかもしれませんが、お風呂屋として営業しているのはその一部という感じ。このところ通い回っていたスーパー銭湯なんかとは別のムードです。

入り口の券売機でチケットを買います。入浴だけなら大人400円ですが、サウナも利用するならば680円となります。滅多に来るところではないので今回はサウナの方も入ってみることにしました。
フロントでは数人のおじちゃん、おばちゃんらが出迎えてくれます。かなりアットホーム。チケットと車を止めた車庫の番号の紙を渡すと、出庫する際の無料カードをくれます。

さてさて、そのまま脱衣所に方に向かったのですが、すでにもうボクの顔をニヤケっぱなしです。 全体的になんとも言えない質感があります。かなり旧時代的とでも言いましょうか。そこらじゅうにある、フックやらカギやら…、いや、構成するほとんどの建材が、どこかホームセンターで入手したものを、手先の器用なおやじが自分で作っちゃったみたいな感じがあるのです。しかもかなり思いつくまま。(お見せしたかったのですが、デジカメ忘れました。無念)

浴場に入ってみると、いきなり洗い場が並んでいます。「あぁ確かに銭湯は…」と想起するような、昔ながらの洗い場の並び方です。この無防備な感じは懐かしいですね。
浴槽の配置は、入り口入ってすぐ右手からずらずらといろんなな風呂が並んでいます。(男湯の場合) ただ、とりあえず思ってしまうのが、そのひとつひとつの小ささ。一番の売りであろう黒湯の浴槽も妙に狭いのです。何かの養殖用みたい。誰か1人入っていると、それだけでもう遠慮したくなります。
その黒湯は、微妙に臭いもあるようですが、肌触りもまずまずですね。効能書きも熱心でしたから成分も申し分ないのでは。

有料のサウナについては、予想通りテレビ不備の古いもので、特別お伝えすることはないのですが、同じく有料ゾーンとして「プール」というのがありました。これはかなり珍妙です。浴槽の間の一段高くなったところから、まるで露天に出るかのような扉があり、その向うの薄暗い吹き抜けの部屋には本当にプールがあるのです。深さ1mで長さは10mくらいだと思いますが、これそのまま裸で入るのです。ぶらぶらさせながら。水温も低めで、明らかにプールとして用意しているものです。でもぶらぶら。よくよく思えば、こうしてナニを浮遊させながら泳ぐというのはなかなか出来る体験ではありません。

それから、無料のスチームサウナの隣に「冷凍サウナ」というものが設置してあります。これもまた珍しい。電話ボックスみたいな1人用のサウナで、マイナス10度くらいに設定してあり、普通のサウナとの繰り返しによって血行を促進させるというような代物です。実際使ってみると、思ったほど凍えません。サウナの後だと程よく感じます。

さて、全体的に見て。
昔ながらの銭湯から現代のスーパー銭湯への過渡期の姿そのもののような気がしました。5年くらい前まではこれでも進んでいたのでは。ロビーなんかを見渡しても、大型テレビや雑誌、マンガ、マッサージ機はもちろん、青竹踏みやらツボ押しの小道具、めがね洗浄器なんかまで置いてあり、とにかく飾りっ気のない純なもてなしを味わえます。遠くからここを目指してはるばる出掛けていくようなところかはわかりませんが、近くに住んでいたら貴重なお風呂かもしれません。ただ、サウナなんかの設備を考えると、680円は決して安くありませんが。

普通のよくあるスーパー銭湯が、富士急ハイランドとか後楽園とかだとしたら、ここは花やしきという感じでしょうか。古いけど、変わった味があるのです。

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