なかなか引退しないプロレスラーの如く続けてきた今シリーズですが、今回が本当におしまいです。
まずは補足。
以前、DVD+RWの話のところでMacでは読めないというようなことを書きましたが、その後うちの父親が買った最新のiBookG4では何なく再生できたので、どうもボクの使ってるPowerBookのドライブが古いだけのようです。近年のは大丈夫とみてよさそうなので、あのあたりの記述を一部削除しておきました。
それから、ダビングの件での重要な話。
こないだはもっぱらHD→DVDへのダビングのことに終始してしまったのですが、その逆DVD→HDのダビングの時にもちょっとした問題があります。
結論から言って、DVD-RなんかからHDへのダビングは「可能」なのですが、等速ダビングのみとなってしまいます。等速ということは再エンコードですよね。つまり厳密には劣化するということです。しかも問題なことに、他社製レコーダーでつくったDVD-Rは等速だろうとダビングさせてくれません。これ意外と盲点です。人に録ってもらったDVD-RをHDに入れて再編集なんてことは事実上は無理ということなのです。(RWは未実験) もちろん、その人が同じスゴ録ならは大丈夫でしょうけど、何か不便です。
ちなみに市販のDVDをダビングしようったって「大無理」なのは言うまでもありませんね。
あと、ボクの解説だとDVD+RWがいいことずくしのようですが、それも現段階のウチでの用途での話であって、「2重音声記録不可」「16:9のワイド録画不可」「CPRM非対応」など欠点もたくさんあります。いずれそういうソフトが多くなってくると、このままの性能では不都合も出てくるでしょう。(CPRMとは「一度録画可」というデジタル放送時代のやっかいな規格です)
しかしまぁ、こうやって知れば知るほどDVDって今が旬なのか疑問に感じてきませんか。
今後ハイビジョンの放送が増えてきたりしたら、すぐに今の機種は「オツカレ」の時期が来てしまうかもしれません。機能的な不便はメーカーによって追々回避できることもあるでしょうが、決定的にダメなのはDVDの容量不足です。ハイビジョンを録画する環境ができたとしても、今のDVDでは20分くらいしか録画できない計算です。
「ゲー!!」ですよね。
そこでもう次世代DVDとかいって、いろいろと覇権争いが始まっていたりします。大きく分けると2つ。「Blue-ray Disc」と「HD DVD」です。両方とも現行DVDの「赤色レーザー」を使って読み取るのではなく、「青紫レーザー」で読み取る光学ディスクです。それがどうなのかは知りませんが、ざっと比較すると、
| Blue-ray Disc | HD DVD | ||
| 参加メーカー | ソニー、松下、パイオニア、日立、シャープ、フィリップスなどなど | 東芝、NEC | |
| 容量 | 再生 | 単層 27G 2層 54G |
単層15GB 2層30GB |
| 書き換え | 単層 23.3G/25GB/27GB 2層 ? |
単層20GB 2層40GB ※予定 |
|
| カートリッジ | あり | なし | |
| 現行DVD互換 | ちょっと低い | 結構高い | |
こんな感じです。
Blue-ray DiscはDVDとは別の新規格だが容量はある、HD DVDは容量よりもDVD互換を少し優先した、という感じでしょうか。ま、これも今現在のわかる範囲のことですので、これからもいろいろと変化もあることでしょうが。
参加メーカーは圧倒的にBlue-ray陣営で、 すでにソニーから市販一号機も出ています。ちなみにそれは現行DVDは再生のみで、記録はBlue-rayのみ。まだ値段もそうですが、熟成されていないので今はマニア&金持ちの人しか買わないでしょう。
HD DVDの方は、現行DVDと記録の保護層の厚さが同じなので裸ディスクですし、互換性や生産性にも優位にあるのではないかと言われています。確かにそういうのも重要。
ただ、こういうのは「良い方」が残るのではなく、「多い方」が残るのが常ですから、次世代という意味で結局本命はBlue-ray Discなのかもしれません。ソニーと松下ですから。
ここらの点でボクの見解として。
まず問題にしたいのはカートリッジの部分。ボクは「カートリッジはある方がいい」と思っています。楽だから。しかしそれは、VHS→Blue-ray Discであったならの話で、今現在、DVD丸裸で扱わされてしまっている時期を経てだと、少し意見が変わってしまいます。
丸裸であったからこそ、CD-ROM、CD-R/RWなんかとのコンボドライブが出現したわけですよね。これはパソコン的な視点でいうと非常にありがたいことで、もしカートリッジのみのBlue-ray Discを読めるようにしたいと思ったら、とんでもなくデカいドライブになってしまいます。カーナビ搭載にも遠いものになるでしょうし、ノート型パソコンなんかでは絶望的かもしれません。これからはデジタル放送なんかはパソコンでは録画させないというような噂もあるので、「パソコン」と「DVD録画」の関係は徐々に引き離されようとしているのかもしれませんが、動画編集ということになれば相変わらずパソコンの方が優れているでしょう。録画したものを取り込みたいと思う人はいなくはならないのではないでしょうか。一端は交わってしまったパソコンとDVD録画が、また次の規格によって離れていくものだとしたら、中には「画質が違うのはわかるけど…」って人が結構出てくるような気がしてなりません。
また、これら次世代DVDが必要に迫られるにはハイビジョンテレビの普及が不可欠です。
一般的に、今DVDレコーダー買ったような人が、今度はハイビジョンテレビ、今度は次世代DVD…と、そうそうメーカーの思惑どおり次々買い物できる人ってどれだけいるのでしょうか。ボクの周囲を見渡しても、DVDレコだって、欲しいと思いつつも買う気配のない人はたくさんいます。VHS時代が長過ぎたので「落ち着いてしまった」人が多いんだと思います。そこからやっと現行DVDレコを買ったとして、そこで感じてしまった一定の「快適」から、さらなるBlue-ray Discへのステップアップには相当な説得力が必要な気がします。安かないのですから。
加えて、今回ボクが買ったスゴ録に関する「快適」のすべてはハードディスクです。録りたいものは、まずハードディスクへというのが一般化したら、そこからまた落すのにはメディアの単価というのも重要になってきます。容量は大きいに越したことないのは誰でも意見は一緒でしょうが、気軽に買えないと意味ありません。Blue-ray Discは現在は市場で一枚3100円ほど。この巨大容量メディアを捨てるように使える贅沢な時代がくるまでは、まだ少し時間がかかるような気がします。カートリッジの部分のコストもあるでしょうし。今の感覚ですと、ハイビジョンソフトにハイビジョン品質で保存しておきたいものが見えてこないので、なおのことそのBlue-ray Discの容量は持て余す可能性があります。額面どおりの便利かどうかというところです。
今ある不満のひとつはDVDの容量なのは間違いないことですが、メディア切り換えての大容量というより、今のDVD形態での容量アップという方が希望が叶う道なような気がしてなりません。
HD DVDはそういう道の延長でしょうが、もっと近いものがあります。
○DVD2層記録化
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0401/08/news022.html
DVD-R、DVD+R、DVD-RW、DVD+RWでは、2層記録の研究も進められていて、どうも+RWの2層録画はパソコン用で春頃、家庭用で今年度内には登場するのではないかと言われています。2層というのは、8.5Gの記録容量ですから、SP級のビットレートで4時間は録画できることになります。市販のDVDであるDVD-Videoの記録も2層式であることが多く、長時間の作品も一枚になっているのはそのためです。
これどうですか?
ボク個人的には、これは割と期待しています。メディアの値段が気になるところですが、とりあえず一番近い「快適」かもしれません。4時間あれば、映画一本はHSP〜SPで入れることができるので、今のスゴ録の「分割できない」とか騒ぐ必要もなくなります。
それからもう一つ。
○DVD容量14倍化
http://www.sankei.co.jp/news/040105/morning/05kei001.htm
ディスクの表面処理やらで高密度に記録して、現行の赤色レーザーのDVDのまま容量を14倍にするという技術です。凄いですね。一気にBlue-ray Discすっ飛ばしちゃいますよ。平成19年に商品化をめざすとのことですが、どうなんでしょう。青紫レーザーは寿命が短いというのも懸念されているので、こういうのが実現するとBlue-ray Discそのものの必要性が疑われたりしますね。
と、こんな感じで未来も混沌としています。
今の時代ですから、きっとみんな出揃うだけ出揃って、ずーと争っているのでしょう。主流になるのはソフトにあったりするのはいつの時代も変わらないのですが、基本的にこれみんな記録型の話ですから、現行DVDの再生だけ保証されていればとりあえずあとは「趣味」ってことになりそうです。ボクはこないだも書いたように、買うなら「PSXマイナーチェンジ後」。どうしても今なら「現行PSX」。叶うとも知れない夢をみるなら次のスゴ録による「2層式」。
さて、長々書きましたが、これにて終了です。
最初に書きましたとおり、「わかっていない人」向けの初歩的なことばかりですので、知識ある人にとっては「知っとるわ!!」という箇所もあったと思いますが、何卒。