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デジタル機器サルではわからない地上デジタル講座・2

2006年7月 7日

ハイビジョン周辺の話です。
なかなかややこしい話に突入していきますが、下地の知識だと思ってください。

ハイビジョンをざっと分類すると、
アナログでの「ハイビジョン(MUSE)」と、デジタルでの「BS/110°CSデジタルハイビジョン(ISDB-S)」「地上デジタルハイビジョン(ISDB-T)」となります。

アナログハイビジョンは、NHKが1989年から試験放送などしながらがんばっていたのですが、それも普及せぬまま、デジタルの波にのまれてしまい、今静かに役目を終えようとしています。BS9でやっていましたよね。それも2007年9月30日に終了なのです。
もう忘れてください。

つまり、かつては「ハイビジョン」といったらアナログのそれを指していたのですが、今は同じ呼び名のまま、BS地上ひっくるめてのデジタルハイビジョンをことを指すようになっています。
うるさい人は今のものはハイビジョンではないとか言いますが、それは深夜12時過ぎた瞬間に明日になったというような意味と近づきつつあります。 ちなみに、この「ハイビジョン」はNHKのネーミングですから、思いっきり和製英語。

で、そのハイビジョン放送ですが、一般的にHDと呼ばれています。
HDたってパソコンで言うところのハードディスクとは別です。
そして逆に、ハイビジョンではない、今までの標準画質のものはSDです。
シニアディレクターの略ではありません。
HDTVの「High Definition」に対する、「Standard Definition」です。
これらは今後非常によく出てきますので、気に留めておいてください。

定義としては、HDは走査線1080i、720pの映像、SDの方は480i、480pの映像を扱うということになっています。
わけわかりませんね。
今までよく見ていた地上波アナログテレビは、走査線が480本で、インターレーススキャンという1つ飛ばしに間引いたの走査線を順に出して映像化する手法でやっています。1つ飛ばしでもちゃんと見えているというのは、人の目が残像をとらえているからです。つまり錯覚。お尻についている「i」はこのinterlaceの頭文字ということです。
一方、お尻に「p」が付いているのは、プログレッシブスキャンといって、飛び越しをしないで1画像1回で実現する技術です。パソコンモニタとかはこれで、画面のチラつきとかが出づらくキレイなのが特徴です。

その理屈からわかるように、インターレースよりもプログレッシブの方がキレイであると期待できますよね。
DVD-videoを、プログレッシブ対応のDVDプレイヤーとプログレッシブ対応のテレビを適切な方法で繋いで再生させれば、プログレッシブの再生である480pの映像を見ることができます。つまりその環境であれば少しキレイな状態で再生できるので、熱心な人はそういう構築をしています。

で、ハイビジョンの方ですが、こちらは1080iということで統一されています。720pの放送は昔BS朝日がテスト放送してだけで、その後は1080iで落ち着いています。
1080iということは、走査線が1080本でインターレースということです。
走査線はSD放送に比べて、倍。
それだけでキレイであることは想像できます。
ただ、よりキレイであるはずのプログレッシブではありません。
720pは前述どおり、すぐに姿を消しました。
実はこれには、いろいろな攻防を経て、世のダークサイドで決定したようなのです。
興味ある方は追求していけばいいですが、ボクら庶民は考えても仕方ないことなので、ここは諦めて1080iを受け入れましょう。
参考までにいうと、インターレースとプログレッシブは手法自体が違うので、1080i、720pと数値が違っても、見た感じは大体同じくらいの印象のようです。究極の理想1080pという規格もあるにはありますが、容量的な問題もあり放送という手段では対応未定です。市販の次世代DVDソフトからのプログレ出力みたいな構図になるのではないでしょうか。DVDみたいに。例のPS3はこの1080pにも対応しているっていうから凄いもんです

このややこしいのを整理すると、
総走査線 有効走査線 出番
HD 1125i 1080i ハイビジョン放送
750p 720p 消えるかも規格
SD 525i 480i 従来の標準放送
525p 480p DVDとか、昔一部BSデジタルで

となります。
1125iとか525iとかは総走査線ですから、カタログなんかによってはこちらの数値の方が目に入るかもしれませんが、「総のうちの有効」ってことで指しているものは同じです。

このややこしい規格群ですが、テレビとの接続ケーブルである「D端子」の対応を見ていくと、把握する手かがりになったりします。
D1 D2 D3 D4 D5
480i
480p  
1080i    
720p      
1080p        

このD端子は、口の形状がアルファベットの「D」に似ているというだけで、決してデジタルという意味ではありません。アナログでの接続です。ケーブル自体にD1〜D5の区別はないのですが、機器の方に対応が分かれています。かつて「D2対応」を売りにしていたものは、要するにDVDのプログレッシブ再生(480p)の可能性がありますよってことです。
ここでお分かりかと思いますが、前回お伝えした「テレビにD3端子以上がないとハイビジョン画質は楽しめない」ということは、D3から1080i対応だからです。さらには、前述の経緯からして720pの放送がない以上はD4というのもさしてありがたくないということもわかってくると思います。
ちなみにD5端子は、話だけで実在しません。HDMI端子というデジタル対応の本命端子が普及しつつありますので、このまま幻の可能性も高いです。

規格規格で振り回されている人類ですが、
今日明日にでも薄型テレビを買おうって考えている人は、とにもかくにく「HDMI端子」付きのテレビを買っておいてください。
今のところ一番のアンパイです。
1080i対応(D3)ってだけで安心すると、数年後にイヤな思いする可能性もありますので。
というようなところでまた次回。

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