スカパー観戦しました「PRIDE 無差別級グランプリ2006 決勝戦」
いやぁ、ここまでシビレた大会も久しぶりです。
これが地上波で流されずに「マイナー」とされてしまうのは本当に惜しい。
それにしても、この2人が対峙した時は異様な緊張感に包まれました。
4年前も十分に緊張したのですが、今のお互いの戦闘能力を考慮すると、さらに心拍数を上げられます。
ゴング早々、シウバは回転よく特のパンチラッシュを仕掛けます。しかしミルコは思っていたよりもずっと冷静にそれを見切り、体を左右に振りながらかわしていきます。そして思っていたよりもずっと的確にパンチを返していきます。シウバは空振りかが続き、そしてパンチをもらってしまうような感じです。
さらに、ミルコが放つのは強烈なミドルはシウバの突進を弱め、完全にミルコの距離での戦いとなっていきます。
不意に決まるミルコの左ストレートは、ほとんどダウンしたかのようにシウバの体をマットへ落としました。
そしてミルコは、倒れたシウバにこれまで見せたことがないくらい積極的にパウンド攻撃をはじめます。パウンドに混じって、以前自分自身がランデルマンにやられたような鉄槌の攻撃も仕掛けていくのです。
あっという間に右目まぶたを腫らしてしまったシウバにドクターチェックが入るわけですが、一応は続行。
しかしこの時点で、数分後のシウバの運命は決まっていました。
右目があれだけ腫れると、ミルコの左側の攻撃にまともに対処できません。
ブレーク後にスタンドで再開すると、またもや強烈な左のミドル。
あまりにまともに喰らったシウバの左手のガードは明らかに下がります。
ついに頭部へのディフェンスが甘くなったのです。
あ〜ヤバイなと思った瞬間、シウバの右側頭部をそぎ落とすような左ハイがズドンと入ってしまうわけです。
あまりに強烈。
ハイキックによってシウバの側頭部には裂傷が出来ていました。
この大一番で、「たった一度だけ」放ったハイキックで見事に仕留めたわけです。
シウバはこれまでPRIDEでは見せたことないほどの完全失神。
予想通りアレキサンダーはボクシング中心であり、それはこのところのアレキサンダーの能力は十分に見せていました。しかし、それに対してもほとんど互角に近く応戦することができ、そしてストレートから軽いダウン、そしてマウント、徐々にハリトーノフのペースが見えてきました。
ところが、グランドで膠着気味になりブレーク。
またもやボクシングになると、今度はハリトーノフはポーンとストレートをもらってしまいます。
この時、瞬時に手で「来い来い」のアクションをします。要は「効いてないよ」のアピールですね。弱いやつがよくやるしぐさです。あれをやってしまうのです。あのアクションが成立するのは、今はニュージーランド系だけ。他の人にとっては「効いているよ」と言っている上さらに隙まで提供しているようなものなのです。
そしてそのまままんまともう一発ストレートを喰らい、さらにぐだっとしながら「カマンカマン」
で、あれよあれよと倒されて、パウンドと膝でオツカレさんということです。
あんな戦い方をみると、ヒョードルを始末なんてとてもとても。
意識改革を期待します。
ゴング。
ジョシュはノゲイラ戦とはうってかわり、ガードを固めつつミルコとの距離をつぶしにかかります。それをミルコが回りながら逃げ、時に突き放しながら距離を作るような展開です。
攻防の中、飛び出すのはミルコの左ミドル。
この日はとにかくこのミドルが強烈です。
2発目のミドルの時には、ジョシュは大きくダメージを受けますが、体勢を崩しつつそのままミルコの足をキャッチします。
ところが、ここの流れから結局下になって倒されるのはジョシュの方です。下から腕など狙ってきますが、もはやミルコとジョシュでは余裕のゲージの残量が違います。
そしてラスト、的確なコンビネーションからのボディ打ちでジョシュを横たわらせ、あとは力の限りのパンチの連打で、とうとうジョシュの心をも折ってしまい、タップ勝ちをおさめます。
なんという強さか。
とにかくこの日のミルコの強さにはただただ脱帽です。
得意であるはずのハイキックは結局は一度しか出さず、グランドでも下になることもなく、実に冷静に、そして激しく戦い抜いたのです。
なにしろハイキックを多発しなくなったのと、グランドでのパウンドと鉄槌の嵐は、ミルコの強さに深みを作りました。
このスキルのままヒョードルとやってみてほしい。
それでもどうなのかわかりませんけど。
これまでK-1でもPRIDEでも、結局は大事なところを落としてチャンピオンになれなかったミルコでしたが、この日本当にチャンピオンになりました。
吉田、シウバ、ジョシュからKOを取っての勝ちなんですから文句ありませんよね。
ヒョードルがいなかっただ、ノゲイラにと当たらなかっただ、含めて、トーナメントはこういうものですし、これで文句あるのならK-1だって真のチャンピオンなんて存在しません。
この日たまたま32歳の誕生日だったミルコが、ずっと欲しがっていたベルトを腰に巻かれた時、とうとう涙を流しました。
これまでミルコは全格闘家の中でも一番過酷な道を歩いてきたわけですから、込み上げてくるものもあったのでしょう。
ボクは素直に「よかったねぇ、ミルコ」と言ってやりたいです。
そして、ここでもう一度モチベーションを高めて、ヒョードルに挑戦してほしい。
重ね重ねも、これが地上波で流れないって本当に残念です。
とりあえずシウバは骨折とかもなく、UFC参戦に影響なさそうですね。
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/pride/headlines/20060912-00000004-spnavi_ot-spo.html
でもホント、今回ばかりはいろんな人に見てもらいたかったですねー。
「ミルコxシウバ」戦は衝撃的でしたね。
久々、全身に戦慄がはしりました。
そして、ジョシュは完全に観客の心を掴んでました。
このような素晴らしいコンテンツが地上波で放送されず、一部の人間の間でしか話題にならないのが残念です。